経理で昇進するには?必要スキル・知識まとめ

大企業の経理は出世コースとも言われます。
とはいえ、経理に配属された全員が昇進して役職者になれる訳ではありません。
経理から昇進して取締役や社長になる人もいれば、一生経理の平社員として単純な事務作業ばかりを担当する人もいます。

それでも、経理という会社にとっての主幹部署に異動・配属されたのは昇進チャンスと言えます。
せっかくのチャンスをモノにし、将来は管理職、役員、社長と島耕作のように昇進しまくりたい人は働き方について考えなくてはなりません。

経理で昇進する方法は営業で昇進する方法とは違います。
それでは、どんな人が経理では昇進しやすいのでしょうか。
必要なスキル・知識をまとめます。

コツコツと実務経験を積み上げる

気合いと根性で仕事をするタイプは営業職では出世できるかもしれませんが、経理では通用しません。
経理のスキルは地道に実務経験を積み上げることで身につきます。

最初から先輩や上司に勝とうとは思わず、地道に着実に経験を積み上げましょう。
営業とは違い、新人経理部員がベテランに勝てる余地は全くありません。
昇進云々は実務経験を積み上げた遠い先にあります。











ミスをしないこと

経験という職種は営業マンや企画職などと異なり、派手な成績を残せません。
その分ひとつのミスが目立ってしまいます。

ミスのない仕事をする為にしっかりと再確認を続けましょう。

それでも、ミスを発生させないことは不可能です。
特に経理部に配属・異動したての頃はミスの連続で当たり前です。

先輩!もしかすると基本的なことかもしれませんが、このやり方で進めて大丈夫でしょうか。

先輩や上司に細かく確認を取ることで、ミスしたときの責任から逃れましょう。
確認しながら仕事を進めたのなら、ミスをしようと責任を負わなくて済みます。

コンプライアンス意識を高めること

経理として昇進すればするほど会社の機密情報を握ります。
また、経理部長クラスになれば会社のお金も使いやすくなります。

経理という仕事は会社のお金に不正がないかを見極める監査役のような役割をします。
不正を見抜く力があるということは逆を返せば不正を見抜かれない術も知っているということ。

どんなに仕事が出来ても不正をする可能性がある信頼できない人間を経理として昇進させることは出来ません。
下手をすれば会社の存続を揺るがす大騒動になりかねませんから。 

ミスを隠した、大切なことを報告しなかった、不正をした、不正を見過ごした…
ドライかもしれませんが、こんなことが一度でも発覚すれば経理として昇進は難しくなります。

逆に普段からコンプライアンスを徹底している姿勢を見せることは昇進に繋がります。
たとえば、

税法を理解すること

マネジメント職に昇進するには必ずしも専門知識のスペシャリストである必要はありませんが、経理の場合はそうもいきません。
会計原則や法律は絶対なのです。社内のどんな権力にも勝ります。
いくら立場のある人の意見であっても税法違反していればNGです。

最低限の会計、財務、税務知識のない経理部員はどんなにマネジメント能力があっても昇進させられません。
その中でも特に税務!
財務には正解がありませんが、税務には正解があるからです!

経理の仕事をしているだけでは十分な税務の知識は身に付きません。
積極的にセミナーに参加したり税法ニュースをチェックしたり自発的に行動することが必要です。

勉強し続けること

経理はツライ世界です。
何故なら、経理という職種は常に勉強し続けなくてはいけない大変なポジションだからです。

経理は覚えなければならない仕事は多いですが、慣れてしまえばルーティン化するので勉強の必要性は薄れてきます。

そんな中でも自発的に勉強し続けることのできる経理マンなのかを人事は見ています。
当然ながら、勉強し続ける経理マンのほうが昇進します。

資格取得に向けた勉強も大切です。
経理マンであれば簿記は勿論、税理士科目合格などをしておくと昇進へのアピールポイントになるでしょう。

システムに強い

昇進する人は会社の未来を託される人です。

経理もITの時代です。
パソコンが使えない人は昇進どころか経理部員として無能です。
会計システムやエクセルなどの経理の基本スキルは勿論のこと、社内におけるITシステムを横断的に理解していることが大切です。

深い専門知識までは必要としなくても、IT化においてシステムベンダーと打合せするのは経理の管理職です。
何もわからずに打合せをすればベンダーの言いなりになるだけで良いシステムを安価で導入することはできません。

営業職ではそこまでのITスキルは必要ありませんが、経理では必要です。
苦手意識を持って避けていては時代から取り残されてしまします。
システムに関しても自発的に勉強する姿勢が必要です。

調整力がある

非常に曖昧な表現ですが、「社内でバランスを取りながらコミュニケーションをするチカラ」と捉えてください。

営業のようにセールスをするコミュニケーション能力は不要でも、経理の管理職は他部署との調整役としてコミュニケーション能力が問われます。

時には他部署の人や偉い人にも指摘をしていく厳しさも必要です。
特に役員のお金の使い方は厳しく見守らなくてはなりません。

山田専務!この経費精算は認められませんよ!

経理部長の動きや言い回しをよく観察しておきましょう。
自社の経理部長は少なくとも会社で認められて昇進した人です。
調整力を養う為にはまずは人間観察からはじめましょう。

改善案を提案できる

今の経理は変革の時代です。
古くからの会社のやり方で通用しないことも多々あります。
社内で当たり前と思っていることに疑いの目を持ち、「どうやったら業務改善ができるか」が重要です。

時代的には新しい仕事を生み出すことよりも、仕事量を削減して残業時間を減らすことに注力したほうが良いでしょう。
古くから経理部は激務になりがちです。
特に繁忙期である決算期は残業時間も長くなります。
働き方改革をする為の改善策を考えられる人は昇進しやすいです。
逆に仕事熱心すぎて「とにかく仕事しろ!」というような人に経理の管理職は任せられません。

改善策の提案は他社の手法を真似することが近道です。
ニュースの情報だけでは浅い為、他社経理部員との人脈も必要です。

数字から会社の動きを読める

会計原則に則った仕訳処理や決算処理をするだけの経理マンは昇進できません。
経理のスペシャリストプレイヤーとして活躍し続ければ良しです。

決算数値を見て会社の状況を分析し、見通しを立てられる経理マンは昇進させるべき人材です。

つまり、会計だけでなく財務の勉強が必要不可欠なのです。

ROE、PER、IRR、NPVなど…
など様々な財務分析指標を理解しておくと良いでしょう。

経理が出世部署と言われる理由は誰よりもお金の動きをリアルに把握しているからです。
動きを見るだけでなく、その後の動きを予測できる経理マンになりましょう。

経理全体の動きを理解している

特に大企業の経理ほど役割分担がしっかりしています。
自分の担当業務をきちんとこなすのは当然のことですが、昇進して経理全体を管轄する立場になる為には物足りません。

積極的に新規業務習得やジョブローテーションを希望しましょう。

また、すべての実務が出来なくても全体の仕事概要を理解できているだけでも大きく違います。
他の経理部員の仕事もチェックしておくと良いでしょう。

スケジュール管理が上手い

経理職は他部署以上にスケジュール管理が重要になります。
期日内に決算を確定する為、常に仕事の優先順位を考えてスケジュールを立てる能力が必要となります。

経理プレイヤーであれば自身の業務を期日内に終わらせれば十分ですが、管理職には全体を見据えたスケジュール管理能力が必要となります。

日頃から自分のスケジュール管理を徹底しましょう。

・今優先してやるべき仕事は何か。
・優先順位は何番目の仕事か。
・今の仕事を完了させるのに必要な時間はどれくらいか。
・いつまでに終わらせなくてはならない仕事なのか。
・やらなくてはいけない仕事はあるか。
・その仕事をやらないことでどう支障が出るのか。

スケジュール管理をするということはこんなことが整理できていること。

現場を理解している

経理の仕事内容はどの会社も似ています。
全く違う業界の経理をしていた人が中途採用で入社しても、多少の不自由はあるものの慣れればすぐに戦力になります。

経理の管理職は中途採用で優秀な人を採用することもできます。
とはいえ、会社としては可能であれば数字だけでなく自社の実態を知っている人を昇進させたいのが本音です。

製造現場やセールス現場を知っている経理管理職であれば何かあったときに現場を理解した融通を効かせた判断をしてくれるはずです。

経理で昇進したいなら現場で働く営業や製造の人とも人脈をつくり、状況把握しておくと良いでしょう。

お酒が飲める

経理は取引先との接待や懇親会に顔を出すことはありませんが、社内の懇親会に参加する機会はあります。
もし昇進していけば、経理だけでなく会社の様々な部署・役職の人と仕事をしていく機会が増えていきます。

経理の人間は数字ばかり見ていて、どうしても「堅い人」とか「面白みのない人」に思われがちです。
お酒の場でしっかりコミュニケーションを取れる経理マンは昇進しても安心です。

【まとめ】昇進は焦らないこと!

経理は昇進できる部署ですが、すぐには昇進できない部署です。
何故なら、経験がモノを言う世界だからです。

昇進することに焦ってしまえば結果的に昇進が遠回りすることになります。

道を間違えずに努力すれば大丈夫です。
地道に実務経験を積みながら、昇進に向けた他の能力も培っていきましょう。