本社異動は栄転?エリート街道に潜む意外な落とし穴

ビジネスマン憧れの本社勤務。
都心にオフィスを構え、キラキラしたエリート達が仕事をする夢の舞台、本社。

郊外の営業所から本社異動内示が出た夜は「よし!栄転だー!」と祝杯をしたのを今でも覚えています。
しかし、いざ本社異動になると、イメージとのギャップに苦しみました。
「こんなはずじゃなかったのに…これなら支店にいたほうが良かった。」
落とし穴にハマってしまうとこうなります。

もし本社に異動が決まったら。
野放しに栄転を喜んでばかりいてはいけません。
まずはこの記事を読んで心の準備をしてください。

当記事では本社異動の意外な落とし穴についてお話します。

憧れの本社異動は栄転と捉えて良いのか。

一般的には大企業の本社異動は栄転と捉えて良いでしょう。

特に銀行、不動産、飲食、小売、サービスなど…
全国に支店(店舗)を構えるビジネスでの本社異動は栄転です。

支店(店舗)で勤務する社員が大半の中、本社異動となるのは特別な才能を認められ期待されている証拠です。
本社で働く多くの社員は支店で経験を積んで結果を出して異動となります。

世間的な評価としても「本社異動」は栄転と捉えられています。
ここは胸を張って栄転と喜んで良いでしょう。

支社数が少ない会社の本社勤務は栄転とは言えない。

たとえば、東京本社、大阪支社、名古屋支社のみで構成されている会社では必ずしも本社異動が栄転とは限りません。

大阪支社勤務の営業マンが東京本社の経営企画や商品開発に異動になった場合は栄転と捉えて良いでしょう。
しかし、東京本社の営業マンに異動になったのではただ担当エリアが変わっただけで仕事内容に大きな変化はありません。

見極めるポイントは、本社でしか出来ない職種に異動になったかどうかです。
栄転と呼ぶべき多くの主幹部署は本社にあります。

栄転と言える本社部署は?

本社がエリートコースとは言え、どの部署も栄転とは言い切れません。

経営企画部、営業統括部、財務部あたりは栄転と言って良いでしょう。

人事、経理、総務、法務、広報、商品開発などは会社によって位置付けが違う為に必ずしも栄転とは言えません。
ただ、多くの社員の中から期待して選ばれた可能性は高いです。

本社部門と支店の仕事の大きな違いは、影響度です。
支店の仕事は支店にだけ関わるものなのに対し、本社の仕事は全社に関わるものです。
そんな重要な役割を期待していない社員にはさせられません。本社異動は少なくとも左遷ではないでしょう。











本社異動後に潜む落とし穴に注意。

当記事で本当にお伝えしたいのはココから。
「本社異動で栄転!エリート街道に乗った!」と思ったら大間違いということ。

期待に応えられずに奈落の底に突き落とされる社員や、病んでしまって休職→支店勤務に逆戻りする社員、最悪のケースは本社栄転したにも関わらず短期間で退職してしまう社員も見てきました。

何故そんなことになるのか。
それは、支店勤務では気付くことの出来ない本社勤務の意外な落とし穴があるからです。

本社勤務は偉い人の集まりということ。

社長、役員などの偉い人は本社にいます。
常にこういった偉い人に監視されている中で仕事をしなくてはならないのは想像以上のストレスが掛かります。

支店勤務では偉そうに自由にしていた某課長も、本社異動後は常にビクビクしていて小物感が半端ないです。
本社異動で栄転したはずなのに、むしろ肩身が狭くなっているという落とし穴があります。

本社勤務社員に求められるレベルの高さ。

支店でどれだけの営業成績を残していても、どれだけ評価されていても本社では通用しません。
そもそも、支店の常識は本社では通じません。

ビジネスマナー、書類作成、勤務態度、事務処理能力など…
社会人として当たり前の能力ですらより高いレベルを要求されます。

周囲の本社勤務社員を見てイチから学び直す姿勢が必要です。

自由に働けない本社社員のジレンマ。

「憧れの本社異動になった!バリバリ企画を提案して会社を変えてやる!」なんて意気込む社員は大抵潰されます。

本社はそんなに自由には働けません。
社内政治や部署の制約が働き、本社に異動したばかりの社員が企画を出せる世界ではありません。

「まずは言われたことをやれ。」
そんな新入社員かのような言葉すら言われます。
今まで支店では新入社員や若手社員の教育担当を務めていたのにも関わらず。

本社異動になって、また新入社員に戻ったかのような後退感すら味わいます。

でも、ここは言われた通りに業務を覚える忍耐強さが必要です。
バリバリ企画を出して会社を変えたいなら役員昇進してからにするか、自分で起業でもしない限りは叶いません。

だって、本社には同じように夢見て異動してきて何も出来ないエリートが沢山いるんですから。

エリート集団の中で評価をもらう厳しさ。

本社勤務は周囲の社員の業務レベルも高いです。
そんな中で評価をもらう為には、周囲の社員以上に輝く存在にならなくてはなりません。

実際、部署のメンバー皆がハイレベルであれば、全員「高評価」という訳にはいきません。
ハイレベル部署の中でも優秀な人は高い評価を受けますが、そうでない人は厳しい評価となります。

支店で良い評価を貰っていた社員が、本社異動した途端に低い評価になる事例は沢山あります。
特に本社異動した最初の年は、勝手がわからずに低い評価になることが多いのです。
支店時代より頑張っている自覚があるにも関わらずです。

しかし、こんな矛盾に反発してしまってはいけません。
周囲と比べて自分はこんな評価のレベルなんだ。と受け入れてレベルアップを目指しましょう。

本社管理職の厳しさに心を病む社員も。

ハイレベルな本社社員の中でも出世し管理職になる社員は厳しいです。

部長・課長クラスであっても本社にはさらに上の社長や役員がいて監視されています。
自分自身にも部下にも厳しくしなくてはならない状況下にいるのです。

本社管理職は仕事のレベルも高く、部下に求めるレベルも高くなります。
よって、評価も厳しくつけられます。

当然、厳しい評価付けをされた社員は出世対象にはなりません。

本社勤務というだけで支店社員から妬まれる。

支店で働く社員の中には「はやく本社勤務になりたい!」と思う人も多いです。
本社異動になった社員に対しては「どうしてあんな奴が…」と妬む人もいます。

やはり、本社のほうが支店より偉いような感覚はあるでしょう。
本社の指示で支店は動くからです。

本社異動になってから自覚はなくとも「アイツ最近偉そうだな」と思われる社員も多いです。
周囲にそう思われてしまえば、社内に敵が増え、働きにくくなります。

落とし穴にハマらない為には、とにかく謙虚な姿勢を貫くことです。

ベテラン社員から新入社員に逆戻り?

支店では何でも知っているベテラン。
年齢・社歴的にもベテランで、偉そうに振る舞えるかもしれません。

でも、本社に異動したら一番下っ端に逆戻りです。
年下の後輩から仕事を教わるかもしれません。
飲み会の幹事やボールペンの発注を頼まれるかもしれません。
「そんなの新入社員の仕事じゃないか!」と思うかもしれませんが、本社にはエリート社員しかいません。

悲しくても、もう一度新入社員に戻ったと思って雑用も一生懸命やりましょう。
ハイレベルな雑用力を見せつけることで信頼を重ね、大きな仕事を任せてもらえるようになるでしょう。

本社はどこにも頼るところがない。

支店で働いているとわからないことは本社に電話して聞いていました。
最後は本社が何とかしてくれるだろうと…

本社は支店を統括し、指示をしなくてはなりません。
なおかつ、正確な答えを求められます。
ミスは決して許されません。
そんな本社勤務のプレッシャーに押しつぶされてしまう可能性もあります。

ここは本社の上司をうまく使って自分ひとりの責任から逃れることが必要です。
自信のないことは上司に確認を取って行動することが大切です。

ミスしたときの影響度は支店とは異なります。
全国の支店へ影響を及ぼす責任のある仕事ですが、ミスしないような行動をしなくてはなりません。

20代で本社異動はビッグチャンス!

全国に支店がある会社だと、郊外を廻って実績が認められてから本社異動というケースが多い為、20代若手の本社社員は少ないはずです。

年齢的にもキャリア的にも若い20代は本社では肩身が狭く、ストレスも大きいです。

しかし、20代本社異動は会社から期待されている証拠です。エリートコースバンザイ!
周りの社員を見て良いところを吸収し、大きく成長できるチャンスです。

失敗が許される訳ではありませんが、多少は「まだ若いから仕方ない。」と多めに見てくれるはず。
どんどん失敗を経験するうちにデキるビジネスマンになり、出世チャンスも手に入るでしょう。

本社には残業時間の多い激務部署も。

支店は忙しくて大変、本社は指示だけ出しててラクだよなー

なんて支店勤務の頃は思っていました。
しかし、本社はイメージ以上に大変でした。
特に経営企画、人事、経理といった管理部門は少数精鋭。売上を取らない分、あまり人員配置できません。

会社や経営状況によっても変わりますが、本社部門は激務です。
「やりがいのある仕事を任せてもらえているのだから残業や休日出勤は仕方ない。」と耐えることも必要です。

【関連記事】管理部門で残業が少ない部署は?残業が多い激務な部署は?

結局、本社異動は得なのか。損なのか。

本社異動はチャンスです。
出世、成長、給与アップが見込めるチャンスであることは間違いありません。

ただし、そのチャンスをモノにできるかどうかが重要であり、本社異動後の行動次第です。

■本社異動してからすべき行動パターン
・言われた仕事を堅実にこなすこと。
・異動したては低い評価でも仕方ないと諦めること。
・厳しい上司の下でも「成長できている」と信じること。
・雑用もしっかりこなすこと。
・謙虚に振る舞うこと。
・残業や休日出勤も受け入れること。

勿論、理不尽なことも多いです。
それでも、本社勤務を3年間は耐えましょう。絶対に良い経験になるはずです。

ただラクをしたい人にとっては本社異動は損です。
しかし、成長したい人にとっては本社異動は得です。

本社異動に喜ぶのは結構ですが、茨の道が待っていると覚悟して臨みましょう。

転職するなら本社勤務経験は絶対役立つ。

もし転職を視野に入れるなら本社勤務経験は評価されるでしょう。
ただし、「支店よりは」といったところなので本社にいただけでは何の価値もありません。
本社で何をしたかを明確に語れるような職歴をつけていきましょう。

特に本社の管理部門(経営企画、人事、経理、総務、法務等)はどの会社も業務内容が似ている為、転職市場における需要は高いです。

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【関連記事】中小企業診断士の資格取得で出世は出来る?